時空管理局 特務機関NERV 技術科整備員 シャリオ・フィニーノ二等陸士
 時空管理局第四陸士訓練校を優秀な成績で卒業し、若くして……いや若いのだが一〇才児が三人もいたりする職場に配属されているので周囲の反応は馴れた風だ。
 かように実力主義へ重きを置く管理局の人事制度は多くの少年・少女兵を現場に供給しており、過剰な青田買いによる人材争奪戦の要因となっていることは否めない。
 それはさておき情報科の卒業資格を得ながら技術方面に対しても高い適正を示していた為、そのまま技術科に転科した経歴を持つ。幼少のころから重度のテクノロジーオタクとしてご近所に名を馳せており、訓練学校進学の際には情報技術と機械技術どちらを選ぶか苦悩していたらしい。
 NERVへは幼馴染の母であるレティの縁故がモノをいったことになるが、私情を抜きにしても将来有望な若手と評価されて当然の実績があるだけに周囲の色眼鏡とは無縁である。眼鏡っ娘だが。
 そんなメカオタ眼鏡という称号とは裏腹に根の暗さとは無縁で、明るく朗らかな性格は彼女がいるだけで場の空気が柔らかくなると評判。徹夜作業中に好き好んで一緒に参加していたシャーリーが淹れてくれたコーヒー・紅茶はどんな疲労回復剤よりも効果抜群だと多くの整備員が語ってやまない。

 整備班全員の娘・妹として絶大な人気を誇り、ことこの部署においてだけはフェイトの「『おにいちゃん』と呼ばれたい同僚ランキング」のトップが揺らぐと情報科のロングマン一等陸士は語る。
 無論、そんな彼女の幼馴染でいわゆる「家族ぐるみのお付き合い」をしているグリフィス(美母完備)への風当たりは厳しいかと思われるが、両者の間に特有の甘酸っぱい雰囲気が皆無である為に平穏である。