大同人物語
#1


著者 平野耕太
出版社 ワニブックス
掲載誌 COMCガム
発行日 1998/6/15
定価 800円
オタク 4.00
パロディ 1.00
シリアス 3.78
ギャグ 2.44
痛さ 1.78
好きさ 4.33
 同人誌の世界を無闇に熱くクールでカッコよく描いた未完の傑作。三人の『同人』が集い、巨大な力に対抗せんと死力を尽くす。
 壮絶にオーバースケールな同人界が展開される為に一歩間違えるとギャグになるのだが、そこをゾクゾクするほどに魅せてくれるのが平野耕太節。
 いや、むしろ現実にも同人界を牛耳る闇の支配者が存在するのかもしれない……ただ、僕たちはそれを知らずにいるだけなのかも……そんな気にすらさせてくれる迫力があります(えー
 四六・四七ページ(左画像上段)で展開される明智の演説がとにかく熱い。ああ言われて引き下がっては男が廃るってなもので。仮に今迄「そうして来た側」だったとしても、あの言葉とともに手を差し伸べられては拒むことができようか。いやできまい。
 キミも一般人の友達に同人入門書として読ませ、大いなる誤解、そして真実を与えてみよう。憧れられるかも(どうか
 突然の連載中断でこれから盛り上がるぜってところで寸止めされまくりな為、非常に非常に非常に再開が待たれている。どんな形でもいいからお願いしますよー!
m-hiro
 いやぁもう、「平野耕太が描くとこういう風になっちゃうのか!」と思ってしまう一品。
 やっぱ平野ってオタですよね、言うならばHELLSINGの表紙裏?いや、何とも表現しにくいんですが同人世界を知ってる人ならば、かなり圧倒されつつも笑えると思います。
 同人やってない僕でも、読んでいて血が滾ってきます。未完ですが、読んでみる価値はあるかと。
寄星蟲
 この漫画を一言で表すなら「狂気」の二文字こそが相応しい。
 人が誰でも持つ牙。それを振るうことなく人生を終える者が多いなか、この漫画の登場人物は何のためらいもなく振り下ろす。善か悪かではない、ただひたすらに己の為に。
「狂気」に染まる登場人物の瞳が向けられた瞬間、読者は紙という薄い壁の向こうに広がる「彼ら」の世界を認識さずにはいられない。
 同人という狭い世界をここまで広く描き、かつ圧倒的な力を与えたこの漫画は、やっぱりサイコーにハイな漫画だ。
クインテッサ
 ケレン味、とゆーのはまさにこういうのを指すんだろうな、と思わずにはいられない作品。
 ある意味コミケ含む同人界の壮大なパロディギャグと言えないこともないですがまぁそれはそれ。
 同人の世界を知ってるならば是非読んで圧倒されて笑うべし。
 好みの問題ですけど、個人的には同じ作者のHELLSINGより好き。

にゃろ
 コミケを、そして同人界をもとりまいた、こんなにも激しい知られざる世界がある。
 新たな発見をもたらしてくれること間違いなしの、衝撃の話題作。
 平野節の原点ここにあり? 熱く、格好よく、魅せてくれます(オタクを)。

東山海里
 これは通常の「同人誌世界」とは似て非なるタイトルどおりの「大同人誌世界」っぷりの熱さです! 厚さ?
 平野耕太絵が好きな人なら実は普通にキャラ萌え(腐女子用)もできたりなんたり。

美月
 ここまでしなくても良いけど、同人には多少なりとも闘争心は必要かも。
「ゲンコー持ってきてるんだ。自信作ダゼ!!」
 過去、巨大同人組織に潰された主人公たちが自分の武器を頼りに立ち向かう!
 そんな誇大妄想的な大風呂敷を数々の印象的なセリフや絵や無茶な言動で包み込んだ平野耕太作品の中でも特に目的に対する一途さが強調された熱い作品だと思う。
 読むとテンション高くなるので元気になりたいときなどにお勧め。
 しかしやっと、やっと女性キャラが登場した!と喜んだ途端に寸止め未完。続きが気になって夜も眠れない。
檸檬来夢
 平野のオタクっぷりはむかしからかわらんのぉという代表作。
 続きは……出ないんだろうなぁ。
ワダツミ